ART Driven Tokyo発行人編集長 竹田さをり

睡蓮
1906
クロード・モネ
シカゴ美術館所蔵
Mr. and Mrs. Martin A. Ryerson Collection

「これ、どうして高く評価されてるんだろう?」
アートイベントや美術館で、作品を前にこんな疑問を抱いたことはありませんか?
せっかく展示に行っても、「何を基準に見たらいいの?」と戸惑う人も多いはず。

今回は、そんなあなたが次のアートイベントでもっと楽しめるように、「アートの価値基準」について、やさしくお話しします。

有名アーティストの作品って、なぜ高額?

「これ、子どもがクレヨンで描いた絵みたい」と思ってしまう絵が、実は世界的に評価されていて、お値段1000万円!なんてこと、ありますよね?
それは、アートの「基準」が時代や場所、人によって変わるからなんです。ルネサンス、印象派、現代アート…美術史を見ても、その時代ごとに「何が良いアートか」という判断基準は移り変わってきました。

印象派も最初は異端児だった!

日本では、印象派にとても人気があります。でも、モネやマネが登場したころは、彼らは美術界の異端児だったんです。当時の美術界は「サロン」と呼ばれる保守的な団体が力を持っていました。「価値あるアートはこういうものです」と、美術界をリードしていたんですね。きっちり重厚に描かれた絵が「価値ある」とされていました。

そんななか、パレットの絵具を勢いよくぶちまけたような、明るい、あっさりした印象派が登場したんです。ちなみに、印象派が認められるようになったのは、彼らの理解者である商業ギャラリー(美術館と違い、作品を販売するアートディーラー)が、盛り立ててくれたからなんです。

昔は「写実的であること」が良いとされましたが、現代では「問いかける力」や「新しい表現」が重視されます。


つまり、アートには「絶対的な基準」はなく、その時代の人々の価値観によって左右されるのです。

基準はいつも動いている

だからこそ、「あなた自身がどう感じたか」が、とても大切になります。

「この作品から、何かメッセージを受け取った気がする」
「自分の体験や感情にリンクする」
「単純に『好き』『面白い』『怖いけど、かわいい』と思う


これらすべてが、あなたにとっての「アートとの対話」です。

単なる真似や再利用は「価値なし」

では、逆に、「価値のないアート」とは、どんなものでしょうか。単なる真似や、アイデアやスタイルを再利用しただけで新しさがないものは「価値なし」といえます。

大事なことなので、繰り返し言いますね。新しいことが価値なんです。

まとめ

アートには決まった「答え」や「基準」がないからこそ、自由に楽しめる世界です。
次の展示では、「自分は何を感じるだろう?」という目線を忘れずに、もっとアートを楽しんでみてくださいね!

次回をお楽しみに!

ART Driven Tokyoでは、「アートに興味あるけど、難しそう」という方々に、やさしく楽しく現代アートについて解説していきます。

「アートに基準はあるの?」シリーズの2回目は、「実はプロも分かってない」。最近、ある美術館で贋作騒動がありましたよね。お楽しみに!