詩のような展覧会である。小澤香奈子のロンドンでの個展。その余白に、耳を澄ませてほしい。

詩のような展覧会である。小澤香奈子のロンドンでの個展。その余白に、耳を澄ませてほしい。
Sho+1は、日本におけるアンディ・ウォーホルやジャン=ミシェル・バスキアの専門的紹介を手がけた佐竹洋氏が率いるギャラリーである。その場所が、次世代を担う若きアーティスト二人を取り上げたことに注目した。
東京らしい、手堅い内容のショーだった。水墨画に 「カワイイ 」の要素を加えるなど、高度に洗練された職人技。
もし、一枚の絵を買ったなら、それが10万円であろうが、1000万円であろうが、あなたは「アートコレクター」だ。アートフェアのVIPとして招待されるかもしれない。
そして、人生が変わる、ということもあるのだ。運命の作品に出会うとき、コレクターの人生も変わる。
編集部は今回、自分が初めて絵を買おうと思った時の気分に立ち返って、アートフェア東京2024を巡った。
種子のパワーを、根気よく点々と、粒子の描写で表現する版画家・佐竹広弥。小さなものたちがうごめく世界は、ヒエロニムス・ボスの雰囲気を持ち、楽しい。
レディー・ガガ、ビョークの晴れ舞台を彩る小泉智貴のフリルドレスは、当初、驚きを以て迎えられ、批判する人もいたという。
東京・天王洲のYUKIKOMIZUTANIで初個展「Tomo Koizumi」を開催中の小泉の作品は、なぜ衝撃的なのか。
写真家・堀江美佳の作品には、青が広がっていた。
青か。なるほど、青か。
色を絞る表現は大いにあり得るだろう。だが、なぜ青なのか。
個展「雪解け水」には、抜けるような青の美が展開されている。しかし、この世には、さまざまな色があるのに、なぜ、青なのか?
そこには、どんな青があったのか。
占星術師のキュレーションによる「ミステリアスな真実の探求」をテーマにした展覧会とは? しかも、ギャラリーのオーナーは、アンディ・ウォーホルやジャン・ミシェル=バスキアを専門的に日本に紹介してきたアートディーラー。期待を胸に、東京・上野のSho+1に向かった。
世界を旅し、その土地の建築を新しいミニマリズムで表現する。英国人アーティスト、エマ・トンプソンにとって、日本の風景は、カラフルで温かい。
画家・南谷理加の絵柄は優れてユニークでダイナミック、表情豊かなのに、じっと見ていると、寂寥感にも似た静かな気持ちになるのは、なぜなのだろうか。